餃子やラーメンを提供する「麺菜酒家らいち」と焼鳥を中心とした「厚狭やきとりスタンド」、生餃子専門店の３店舗を運営。飲食店だけでなく、様々な地域の団体に所属し、地域活性化に向けて、食と連動した地元に根付いた活動をされています。

ラーメン店として創業以来、時代の変化に合わせて着実に規模を拡大してまいりました。近年においては、新型コロナウイルスの影響を受け、事業スタイルが大きく変化し、特に最近では、飲食店単体の運営にとどまらず、近隣の空き店舗を活かして餃子の製造工場および直売所として展開しています。また、かねてより冷凍を取り入れ、小型（100V）の液体急速凍結機を使用して、調理効率化を目的に下処理までを済ませた事前調理品を冷凍していました。レストランメニューの多角化を図ると共に冷凍餃子事業の販売チャネルを増やすにあたり、小型機では対応しきれなくなったため、山口県の補助金を活用してラピッドフリーザーのSF-10とシュットマンを導入いたしました。

実際に小型冷凍機（100V）を使用していた際には、液体急速での冷凍品の品質はよいものの一度の処理量が少ないことと液温変化に不満がありました。小型機の場合、食品を投入すると液温が急激に上昇してしまい、再度下がるまでに時間がかかってしまう状況でした。そこで、200Vのラピッドフリーザーに入れ替えたことで、連続使用しても液温が安定し、1日に凍結できる量が増加しました。生産量が増えたことで調理効率化のための下処理品の凍結だけでなく、餃子を冷凍し、直売所や冷凍自販機、通販で販売したり、さらには、レストランメニューを約50種類冷凍するなど、メニューを多様化することが可能になりました。また、以前は食品が余りロスが発生することがありましたが、冷凍して必要な分だけを使用できるようになったため、食品ロスも減少しました。

以前はチャンバータイプのホットパック機を使用していましたが、シュットマンに変えることで袋の大きさの自由度が高まり、大判のチャーシューやそれまで入らなかったサイズのものでも包装できるのと、包装時間がとても速くなりました。また、ラーメンのスープをあつあつの状態で包装し、急速冷却して冷蔵保存することで、衛生的に運用することができます。以前は毎日朝早くから仕込んでいましたが、まとめて製造することができ、小分けにしてストックできるようになったので、作業効率が大幅に改善されました。

山口県で代表的なソウルフードとして挙げられるのは、「瓦そば」ですが、最近では、瓦そばをご家庭のホットプレートで楽しむ傾向が広がっています。同様に、餃子もご家庭のホットプレートで楽しむことが山口第2のソウルフードとして広まることを期待しています。また、当社の鶏餃子は山口県の地鶏である長州黒かしわを使用しており、地域の食材や国産の食材をできるだけ使用し、安全・安心の食を提供できるように食材選びにもこだわっています。冷凍を通じて山口県の味覚を全国にお届けしたいと思っています。

一般消費者向けの地元食材を活用した冷凍商品開発や事業所への卸売りを拡大していきたいと考えています。現在、ビジネスマッチングサービスを通じて広島の精肉店へ冷凍餃子を卸すなど業務を多角化させています。私自身山陽小野田市のFMラジオ局や複数の団体に所属し、地域イベントや行政の取組みにも関与しています。行政施設へのケータリングや地元ラジオでの情報発信など、冷凍をキーにした食と連携する地域活動で地元をサポートし、今後はより山口県を活性化できるように、さらなる取り組みを進めてまいります。