一心農園は柿の名産地である和歌山県九度山町で富有柿を中心とした農作物の生産・販売を家族経営で行っています。「年中美味しい柿を食べたい」のお声から冷凍事業にチャレンジし、飲食店など業務用から一般消費者向けの商品まで開発に取り組まれています。

農園のこだわり

日本一美味しい柿を作ろう！その一心から柿の生産に取り組む

平成12年の創業以来、「家族全員で協力し、日本一美味しい柿を作ろう！」という想いで、柿を中心とした農作物の生産に取り組んできました。九度山町は和歌山県においても「ひと味違う」と言われるほどの富有柿の名産地です。安全・安心な商品をお客様に届けるため、すべての耕作地で減農薬・有機肥料栽培に取り組み、平成22年度には環境に優しい農業に取り組む農業者として“エコファーマー”を和歌山県知事より認定されました。また、こだわりの自然に任せた栽培は、農作物がどうすれば健康でいられるか、何が今必要なのかを模索しながら最適なタイミングで収穫し、美味しい柿を作るために日々取り組んでいます。

冷凍加工することで食品ロスを解消

農作物の冷凍運用により、規格外品を有効的に活用

自慢の富有柿は、プレミア和歌山審査委員奨励賞や県知事賞を受賞し、着実に全国の市場に浸透してきました。しかし、自然摂理に委ねた栽培であること、少ない人手で運営していることから、収穫・出荷期間が重なると注文をお断りするような事態が発生していました。また、甘熟であるが故に「甘すぎる」「日持ちがしないのでは？」などのご意見をお客様からいただいたり、見た目が悪く規格外サイズなどの原因で市場に出回らない柿が年間2tほどありました。お客様からの「年中美味しい柿が食べたい」という要望と、私たちの「季節を問わず美味しい柿を届けたい」という願望、そして廃棄ロスを少しでも減らせるよう、農園内で加工場を作りました。加工場にはスチームコンベクションオ－ブンや「真空包装機シュットマン」、「液体急速凍結機ラピッドフリーザー」を導入し、冷凍加工することで、今まで廃棄されていた規格外の柿の有効活用と新たな商品開発を行う事業展開が可能になりました。

農業から六次産業化へ

主な冷凍加工商品は、富有柿をそのまま急速凍結した「そのまんま柿」と、種とヘタを取り除いた柿のピューレです。サラヤさんが運営するレストランでは、これら２つの商品を使用したスイーツメニューを開発・提供していただきました。また、通信販売では、一心農園オリジナルの柿アイスと「そのまんま柿」をセットにした商品を販売しています。富有柿だけでなく、一心農園で栽培しているぶどうや他の農産物など、季節を問わず多くの方に楽しんでいただけるよう、一般消費者向けの商品開発やレストラン・ホテルなど事業所への卸売りなど、冷凍を活用し、食品ロスの削減やさらなる事業が拡大するよう取り組んでいます。