急速凍結運用で大量仕入れによる仕入れコスト削減、食品ロスの減少など飲食店運営の効率化。冷凍商品の通販事業では、一般ご家庭向けの料理販売や、飲食事業者向けのメニューの卸など様々な事業を展開。

ラピッドフリーザーは地元厨房機器代理店からのご紹介を通じて知り、今までの冷凍技術では難しかった解凍後の品質維持や運用面の改善が期待できると考え、導入を決断しました。例えばキッシュの場合、通常の冷凍だと解凍後に食材の水分で食感が変わるなどの問題が生じますが、ラピッドフリーザーで凍結し、再加熱することで、焼き立ての状態とほぼ同じクオリティを維持することができるため、それが大きなメリットと感じました。また、それらを閑散期に作りだめし、冷凍保存しておくことで、繁忙期の注文にも対応ができたり、少ない人手でも、冷凍運用を活用することで急な休みなど不測の事態にも対応できるようになり、業務効率が向上しました。

これまで鮮度を重視するために、毎日仕入れに行ってましたが、ラピッドフリーザーを導入してからは魚や肉など安い時期にまとめて仕入れて、冷凍保存しています。そうすることで価格の変動に影響されることがなく、食品ロスも減らすことができています。食材を冷凍保存してから解凍しても、そのクオリティは冷凍前とほぼ変わらないのがメリットです。調理品においても、牛タンを一度に約20キロ仕入れ、鮮度のよい状態で調理し、冷凍保存しています。品質を落とさずにコストを抑えることができるので、お客様に安く提供することができています。それぞれ目的と状態に合わせて保存しており、鮮度のよい状態の「食材」、下処理後の「半調理品」、牛タンの煮込み料理などの「完成品」と大きく3パターンで運用しています。

美味しさを維持するには解凍方法が決め手

高品質に急速凍結しても解凍方法によって、美味しさが大きく異なります。調理品の解凍方法として、例えば高出力設定のレンジ（約500W等のW数）で解凍すると当たる部分によってムラができたり、過剰に加熱され、味や食感に影響が出てしまいます。また、冷凍した状態からの湯煎解凍では時間がかかってしまいます。食品に影響の少ない低出力設定のレンジ（約200W）で半解凍にしてから湯煎で温めることで、初めから湯煎するよりも短時間で解凍ができ、効率的です。揚げる前に凍結した半調理品の場合も、半解凍にしてから油で揚げると中が生揚げにならず、ちょうどよくきれいに揚がります。美味しさを維持しながら、効率的で衛生的な運用ができるように日々試行錯誤しながら取
り組んでいます。

地方でも冷凍事業が注目され、急速凍結を導入したことで同業他社の方からよく「急速凍結って何か？」と質問される機会が増えました。説明する際には、「出来立ての一番おいしい瞬間を逃さず、冷凍保存することで、美味しさやそのエネルギーを保存している」ということを伝えると、急速凍結の優位性がよく理解されます。昨今では飲食事業所が単独で飲食店を運営するだけでは成り立たなくなっており、飲食店やホテルの調理現場では人手不足が深刻化しています。そのような現状を打破するため、新たな事業展開として食品事業所へ冷凍調理品の卸売りを始めました。急速凍結で冷凍していると伝えることで、冷凍品でも美味しさへの信用度が向上し、誰でも簡単に出来立ての味が再現できます。これが事業化する上で目に見える効果となり、新たなビジネス展開に繋がっています。この特長を生かし、需要が高まっている飲食店やホテル業界などに冷凍調理品を卸すことで人手不足解消に貢献していきたいと考えています。そのために、販売ルートを確保し、今後はBtoBビジネスの分野にも強化していく予定です。