衛生管理ガイド
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洗剤などの誤使用防止
食品衛生上の危害を防止するためには、洗剤や消毒剤の使用は欠かせませんが、誤った使い方による食中毒や事故も発生しています。洗剤などの化学物質は食品に混入すると健康被害を起こす可能性があり、その量や薬剤等によっては症状が重篤になる場合もあります。洗剤などの誤使用防止のための適切な取扱いについて確認しましょう。
食品衛生法施行規則 別表17より
洗剤などの誤使用による食中毒・事故事例
厚生労働省の食中毒統計において、洗剤などを誤使用したことで食品や飲料に混入して発生した食中毒事件は、年間数件と少ないながらも、ほぼ毎年発生しています。また、食中毒だけではなく、アルミ缶から洗剤が噴出する事故等も発生しています。
事例1)
出し汁と誤って、除菌洗浄剤が混入したお茶漬けを提供し、喫食者がのどの痛みや舌のしびれ症状を呈した。
原因:除菌洗浄剤が入った状態の鍋と、出し汁の入った鍋の場所が近かった。除菌洗浄剤が入っている鍋に表示がされておらず、周知されていなかった。
事例2)
喫食者が天つゆを口に入れたところ、明らかに味がおかしいと感じ、直後に強い苦みと喉の痛み等を訴えた。天つゆを調製した際に、みりんと誤って洗濯用洗剤を入れてしまっていた。
原因:みりんの空容器(ラベルを剥がした状態)に、みりんと似た色の洗濯用洗剤を入れ、調理台の上に置いていた。普段みりんや醤油は調理台下に保管しており、誤使用を招きやすい状況であった。
洗剤などの誤使用による食中毒・事故の発生要因と防止策
洗剤などの誤使用による食中毒や事故は、ちょっとした人為的なミスから発生し、時として大きな事故を引き起こす可能性があります。適切な使用や保管等の対策をとり、さらに、洗剤などの取扱い者が安全に使用できるように、食品衛生責任者等は教育訓練を実施する必要があります。