衛生管理ガイド

食品衛生法施行規則に定められた衛生管理 別表17

別表17 【法第51条第1項第1号に掲げる事項(一般的な衛生管理に関すること)】

一般的な衛生管理に関することについて、省令で基準が規定されました。

以下に別表17の内容抜粋して掲載します。(全文詳細は別表17をご確認ください。)

1.食品衛生責任者等の選任

  • 営業者は食品衛生責任者を定める
  • 食品衛生責任者は新たな知見の習得に努めて衛生管理にあたる

など

2.施設の衛生管理

  • 施設(壁、天井、床)およびその周辺を清潔に維持する
  • 食品を扱う場所に不必要な物品等を置かない
  • 採光、照明、換気を行い、必要に応じて温湿度を管理する
  • 窓、出入口は開放しない 開放する場合、昆虫等の侵入防止措置をとる
  • 排水が適切に行われるように清掃し、補修等も行う
  • 便所は常に清潔にし、定期的に清掃及び消毒を行う
  • 食品を取扱い・保存する区域で動物を飼育しない

3.設備等の衛生管理

  • 機械器具及びその部品は、洗浄及び消毒を行い、所定の位置で保管する また、故障破損については整備する
  • 機械器具の洗浄に使用する洗剤は、適切な方法で使用する
  • 温度計等の計器類や殺菌装置等は定期的に点検し記録する
  • 食品と接触する器具、清掃用具等は、汚染又は作業終了都度、熱湯、蒸気又は消毒剤等で消毒し、乾燥させる
  • 洗浄剤、消毒剤その他化学物質については、取扱いに十分注意する 容器には内容物を表示して食品への混入を防止する
  • 清掃用具は、目的に応じて使用し、洗浄・乾燥させて所定の場所に保管する
  • 手洗い設備には、石けん、ペーパータオル等及び消毒剤を備える 手指の洗浄及び乾燥が適切に行える状態を維持する
  • 洗浄設備は、清潔に維持する

4.使用水等の管理

  • 食品の製造、加工、調理に使用する水は水道法に規定する水道事業および専用水道により供給された水又はその他の「飲用に適する水」である
  • 「飲用に適する水」は、1年に1回以上の水質検査を行い、成績書を1年間保存する
  • 検査の結果「飲用に適する水」の基準を満たさない場合は、直ちに使用を中止する
  • 貯水槽を使用する場合は、定期的に清掃し、清潔に保つ
  • 「飲用に適する水」を使用する場合で、殺菌装置等を設置している場合は、正常に作動しているか定期的に確認し、結果を記録する

5.ねずみ及び昆虫対策

  • 施設及びその周囲は、維持管理が行える状態を維持し、ねずみ及び昆虫の繁殖場所を排除する
  • 網戸やトラップ及び排水溝の蓋等を設置し、施設内への侵入を防止する
  • 1年に2回以上の駆除作業を実施し、記録を1年間保存する
  • 殺そ剤又は殺虫剤を使用する場合には、食品等を汚染しないようその取扱いに十分注意する
  • ねずみ及び昆虫による汚染防止のため、原材料、製品及び包装資材等は容器に入れ、汚染防止対策を講じて保管する

6.廃棄物及び排水の取扱い

  • 廃棄物の保管及び廃棄の方法について、手順を定める
  • 廃棄物の容器は、他の容器と明確に区別できるようにし、汚液又は汚臭がもれないように清潔にしておく
  • 廃棄物は食品を取扱い・保存する場所に保管せず、適切に管理を行える場所で保管する
  • 廃棄物及び排水の処理を適切に行う

7.食品又は添加物を取り扱う者の衛生管理

  • 食品等取扱者の健康診断を行う
  • 知事等から指示があった場合は、食品等取扱者に検便を受けるように指示する
  • 食品等取扱者が次の症状を呈している場合は、症状の把握に努め、医師による診察・作業の中止が必要かどうか判断する

(1)黄疸 (2)下痢 (3)腹痛 (4)発熱 (5)皮膚の化膿性疾患等 (6)耳、目又は鼻からの分泌(感染性の疾患等に感染するおそれがあるものに限る) (7)吐き気及びおう吐

  • 皮膚外傷がある場合は、耐水性のある被覆材で覆う(被覆材が異物混入とならないよう留意)
  • おう吐物等に汚染された可能性のある食品等は廃棄する
  • 施設でおう吐した場合は、直ちに殺菌剤で適切に消毒する
  • 目的に応じた専用の作業着を着用し、必要に応じて帽子及びマスクを着用する
  • 作業場内では専用の履物を用いるとともに、 作業場内で使用する履物を着用したまま所定の場所から出ない
  • 手洗いの妨げとなる及び異物混入の原因となるおそれのある装飾品等を食品等を取り扱う施設内に持ち込まない
  • 手袋を使用する場合は、原材料等に直接接触する部分が耐水性のある素材のものを原則として使用する
  • 爪を短く切るとともに手洗いを実施し、手指を清潔にする
  • 用便又は生鮮の原材料若しくは加熱前の原材料を取り扱う作業を終えたときは、十分に手指の洗浄及び消毒を行う
  • 使い捨て手袋を使用して生鮮の原材料又は加熱前の原材料を取り扱う場合にあつては、作業後に手袋を交換する
  • 食品等を取り扱う間は次の事項を行わないこと。

(1)手指又は器具若しくは容器包装を不必要に汚染させる (2)痰又は唾を吐く (3)くしゃみ又は咳の飛沫を食品等に混入させる

  • 食品等取扱者は所定の場所以外での着替え、喫煙及び飲食を行わないこと
  • 食品等取扱者以外の者が施設に立ち入る場合は、清潔な専用の作業着に着替えさせ、衛生管理の規定に従わせる

8.検食の実施

  • 同一の食品を一回300食又は一日750食以上調理し、提供する営業者にあつては、原材料(洗浄殺菌等を行わず、購入した状態)及び調理済の食品ごとに適切な期間保存する
  • 保存の際は、調理した食品の提供先、提供時刻(調理した食品を運送し、提供する場合にあつては、当該食品を搬出した時刻)及び提供した数量を記録し保存する

9.情報の提供

  • 消費者が安全に喫食するために必要な情報を消費者に提供するよう努める
  • 消費者からの健康被害(医師の診断を受け、当該食品又は添加物に起因する又はその疑いがあると診断されたものに限る)及び食品衛生法に違反する情報を得た場合には、その情報を都道府県知事等に提供するよう努める
  • 異味又は異臭の発生、異物の混入その他の健康被害につながるおそれが否定できない情報を得た場合は、その情報を都道府県知事等に提供するよう努める

10.回収・廃棄

  • 製品に起因する食品衛生上の危害又は危害のおそれが発生した場合、迅速かつ適切に回収できるように、具体的な回収の方法等及び報告の手順を定めておく
  • 回収したものは、回収の対象ではない製品と区分して保管し、適切に廃棄等をする

11.運搬

  • 食品等の運搬に用いる車両やコンテナ等は、食品や容器包装を汚染しないよう必要に応じて洗浄及び消毒し、清潔に維持する
  • 食品等とそれ以外の貨物を混載する場合は、必要に応じ適切な容器に入れる等区分する
  • じん埃及び排気ガス等に汚染されないよう管理する
  • ばら積み食品等は、必要に応じて専用の車両、コンテナを使用する(食品専用であることを明示)
  • 運搬中の温度及び湿度の管理に注意する
  • 運搬中の温度及び湿度を踏まえた配送時間を設定し、所定の配送時間を超えないよう適切に管理する
  • 調理された食品を配送し提供する場合は、飲食に供されるまでの時間を考慮し、適切に管理する

12.販売

  • 販売量を見込んで適切な量を仕入れる
  • 直接日光にさらす等不適切な温度で販売したりすることのないよう管理する

13.教育訓練

  • 食品等取扱者に対して、衛生管理に必要な教育を実施する
  • 化学物質を取り扱う者に対して、安全に取り扱うことができるよう教育訓練を実施する
  • 教育訓練の効果について定期的に検証を行い、必要に応じて教育内容の見直しを行う

14.その他

  • 食品衛生上の危害の発生の防止に必要な限度において、仕入元、製造又は加工等の状態、出荷又は販売先等の記録を作成し、保存するよう努める
  • 製品について自主検査を行った場合には、その記録を保存するよう努める

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