手洗いの目的
なぜ、手を洗うの?
家庭での日常手洗いと何がちがうの?
なぜ手を洗うのか?
食品関連の仕事をされる皆様に、「なぜ手を洗うのか」と聞いたら、どのように答えるでしょうか。「食中毒を起こさないために」これが一番多い答えではないでしょうか。
つまり、食品関連の仕事をされる皆様にとって、食中毒を起こさないために手洗いが必要であるという認識はあるはずです。でも「どうして手を洗うことで食中毒を予防できるのか」と聞かれると、答えるのは難しくなります。
それを解説しましょう。
では、そのような微生物はどこにいるのでしょうか?
ヒトの手?違います。
自然環境や動物の腸管に生息しています。
例えば、牛や鶏の腸内には腸管出血性大腸菌、カンピロバクターやサルモネラ属菌などが生息しており、土壌中にはウェルシュ菌など、海水中には腸炎ビブリオなどが生息しています。
(※黄色ブドウ球菌だけは何割かの人が、鼻の下や喉に保有しています。ノロウイルスは人の腸内で増殖し嘔吐物や便の中に排出されます。)
つまり食中毒を起こす原因となる細菌やウイルスは元々は手には存在しないのです。
ではなぜ、病原性の細菌やウイルスが食品についてしまい、食中毒が起きるのでしょうか?
ヒトの手が病原性の細菌やウイルスを運んでいるからです。
なぜ手を洗うのか?
手に付着した病原微生物を食品につけないために手を洗うのです。
食中毒予防の3原則「つけない」・「増やさない」・「やっつける」において、一番初めの「つけない」が出来ていれば食中毒を防ぐことができます。