手洗い環境設備
設備って重要?
薬剤やツール選びのポイントは?
手洗い設備は守りの要。要所設置がポイント
手についた細菌やウイルスを食品につけないため、まずは、調理場へ持ち込まないことが重要です。そのため、調理場に入る前の前室(サニタリールーム)、食品加工・調理区域、器具洗浄区域、トイレ等、区域(ゾーニング)毎に設置することが望まれます。人の動線に沿って、入室から各作業場区域の入口近くに設置する必要があり、動線がスムーズに流れるようにしなければなりません。
目的に応じた設置場所の設定
作業室(作業内容)によって手洗いを行う目的が異なり、そのため、手洗い設備を設置する場も異なります。それぞれの手洗い目的を理解することも、重要なポイントの一つとなります。
手洗い設備の設置場所(例) | 目的 | |
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前室 | 調理作業開始時及び汚染作業区域から非汚染作業区域に移動する時等に使用する。 | |
検収室 | 検収作業前後、泥付き野菜に触れた後、食肉類や魚介類に触れた後等に使用する。 | |
下処理室 | 卵等汚染度の高い食品に触れた後等に使用する。 | |
裁切機や釜の周辺 | 食肉類や魚介類、卵等汚染度の高い食品に触れた後、切裁作業、釜の作業、和え物作業等、作業変更時や他の食品・器具等に触れる場合に使用する。 | |
揚げ物・焼き物機周辺 | 揚げ物や焼き物は、食肉類や魚介類等の生物や加工品が多いため、作業中や作業終了時及び配缶の前に使用する。 | |
洗浄機周辺 | 残食や廃棄物を取り扱った後や洗浄作業前後・途中に使用する。 |
人数に応じた設備の設定
適切な手洗いを従事者全員が行うためには、手洗いが集中する場所、時間帯、人数を考慮し設備規模などを企画しなければなりません。特に混雑する前室の手洗い設備では、調理場内で作業に従事する人数と使用時の混み具合を考慮し、適切な台数を配置する必要があります。人数に応じた手洗いを揃えることで、安定した製造時間の確保とスムーズな運営、十分な手洗いの励行が可能になります。
トイレの手洗い設備
トイレは汚染区域であり「病原菌・ウイルスがついている可能性が高い場所」です。そのため、調理従事者が使うトイレと不特定多数の方が使うトイレを分けることが望まれます。
そして、トイレを清潔に保つように努めることはもちろん、個室・トイレから病原微生物を「持ち出さない」意識とそのための設備を設けることが重要です。学校給食衛生管理基準においては、学校給食従事者専用トイレの個室内に手洗い設備を設けることが記載されています。
理想のトイレ個室内の手洗い設備
便座に座る前に便座やフタ、水栓レバー等の汚染リスクのある部分を除菌できるように、便座除菌クリーナーを設置。用便後、パンツやズボンをはく前に手洗いができるように個室内に手洗いができるように個室内に手洗い設備を設置。