導入事例
くら寿司株式会社
くら寿司株式会社

くら寿司株式会社

設立1995年11月
本社所在地大阪府堺市中区深阪1-2-2
事業所加工センター:4カ所
店舗数国内512店舗 海外81店舗
(2022年4月30日現在)
ホームページhttps://www.kurasushi.co.jp/
  • 商品本部 衛生管理部
    兼務 製造部
    シニアマネージャー
    加藤 稔 氏
  • 商品本部
    衛生管理部 関西九州担当
    主任
    谷田 裕規 氏
  • 商品本部
    衛生管理部 関東担当
    主任
    豊田 実乃梨 氏

導入システム

  • 冷機器温度の自動記録管理システム
課題
●加工センターでの冷凍・冷蔵庫・作業場の温度と湿度の記録作業に時間を要している。
【年間作業時間(1施設)
1日:15分/回×6回/日=約90分
1年:約547.5時間/施設
●DX化の推進、現場のデジタル化が急務
●冷凍冷蔵設備の温度異常時にセキュリティ会社へ 通報される仕組みがあるが、事後対策ではなく温度異常発生前に早めの対策を行いたい。
効果
●GRASP-HACCPで自動記録され、記録作業がなくなった。
温度・湿度の記録作業:0時間
●温湿度記録のクラウド管理、ペーパーレス化にも成功
●GRASP-HACCPの設定から温度異常傾向にあることを通知され事前の注意喚起が可能になった。
●1分ごとの温度記録を保持でき、異常発生前の状況把握が可能になった。

コンセプトは「安心・美味しい・安い」

くら寿司様の特徴を教えてください。

くら寿司では、すべての食材に化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料を使用せず、お客様の健康を最優先に、昔ながらの味にこだわって「食」の提供を行っております。国内512店舗への食材供給は、全国4カ所(大阪2カ所、埼玉、九州)の加工センターから行っています。

センターではどういった加工をされていますか?

センターによって加工内容は異なりますが、主に店舗で使う寿司ネタの状態までの加工を行っております。具体的には、ラウンドやサクの状態からカットしたり、軍艦ネタのコーンや小エビを混ぜ合わせる等の加工を行っています。

センターの衛生管理はどのようにされていますか?

HACCPの衛生管理手法を導入しています。基本的に大部分が生食で、焼き工程はお店で炙る程度ですので、温度管理が非常に重要になります。入荷時から冷凍冷蔵保管、加工室、出荷、輸送まで温度管理には記録も含め徹底しています。

温度と湿度の管理にGRASP-HACCPを導入

今まで温湿度の記録作業はどのように行っていましたか?

冷凍庫、冷蔵庫、加工場など、温度計の設置場所まで記録用紙を持って行って記録し、最後に責任者がチェック後に記録用紙を保管していました。設置台数が最も多いセンターで約20箇所の温度計を1日6回記録していました。1回の計測には15分程時間がかかりましたので、1日に90分もの時間を温度記録の作業に費やしていたことになります。また、多層階のセンターもあるので、記録作業者にとって移動も大きな負担になっていました。

GRASP-HACCPを導入したきっかけは?

当社でもDXを推進しており、製造現場でのデジタル化が急務で、効果的にクラウド化やペーパーレスで作業改善ができないかなと考えていました。そんな中、サラヤさんからGRASP-HACCPをご提案いただいて、これなら温度記録の作業をなくせると期待が持てました。

導入後の活用状況はいかがですか?

導入後は期待通りの運用ができています。当社は温度に異常があるとセキュリティ会社に連絡が行く仕組みがあるのですが、GRASP-HACCPのアラート設定で異常前に迅速に対応することができるようになりました。また、手書きだとチェック時の温度は確認できますが、温度異常の前はどういう状態だったのか判らなかったのが、GRASPHACCPはずっと記録してくれているので、傾向を把握することができ、夏場など開け閉めで温度が上がりやすい場所は、事前に注意を促しています。

湿度も記録されていますね?

食材への影響、施設内のカビ対策、従業員の作業環境面からも湿度状況をチェックしています。特に洗浄や解凍で水を大量に使う場所や、お湯を使う洗浄室は、湿度が高くなるので除湿器を設置するなど施設改善を行っています。

導入に不安要素はありましたか?

今まで手書きだったので、設置した温度計が本当にちゃんと記録されるのか不安だったのですが、トライアル実施期間で電波状況や使用感も確認できましたので、本格導入に不安はありませんでした。むしろ使いこなせるか不安でしたが、GRASPHACCPはシンプルでわかりやすいですよね。温度計を設置して、記録したデータがクラウド上にアップされる。たったこれだけですが、温度記録作業がなくなって、現場改善になることが容易に想像できます。費用対効果の面でも、一つのセンターで年間約540時間の削減ですから、人件費だけで数十万円分と簡単に算出できますし、レンタルで導入できるので、大規模なイニシャルコストが要らず、導入しやすいのも良かったです。機能と価格はもちろんですが、衛生管理を理解している。製造現場を知っている。「衛生のサラヤさんなら安心。」という信用も大きかったです。