株式会社ホテル京阪
設立 | 1977年9月1日 |
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資本金 | 16憶円 |
本社所在地 | 〒540-0008 大阪市中央区大手前1丁目7-24 京阪天満橋ビル3階 |
店舗数 | 14店舗(2022年1月現在) |
ホームページ | https://www.hotelkeihan.co.jp/ |
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事業開発統括部
店舗運営担当 副部長
長谷川 良行 氏 -
事業開発統括部
店舗運営担当
篠原 悠希 氏
- 課題
- 冷蔵庫・冷凍庫の温度記録作業に時間を要している。
【作業時間(1店舗)】
30分/日×365日=182時間30分/年 - 記録用紙の管理が煩雑でペーパーレス化したい。
【紙の年間使用量(1店舗)】
約90枚/月×12か月=約1,080枚
- 効果
- 温度記録が自動化され記録作業がなくなると同時にペーパーレス化ができた。
【冷蔵庫・冷凍庫の温度記録作業:0分
紙の年間使用量:0枚 - やる事リストによる見える化とアラート機能で記録内容の精度が上り、衛生意識の改善にも繋がった。
GRASP-HACCP導入システム
- 冷機器温度の自動記録管理システム
- 帳票類の記録管理システム
- 食品温度の記録管理システム
ホテル京阪様の特徴を教えてください。
駅に近い便利なロケーションでビジネス利用に快適にお過ごしいただける「ビジネススタイルホテル」と、洗練されたワンランク上の質感を演出する「ライフスタイルホテル」の2ブランドで展開しています。京阪グループが長い歴史のなかで築いてきた信頼と安心のブランドに寛ぎを加えた企業理念のもと、お客様の多様なニーズに応えるホテル運営を行っています。
HACCP運用とDX推進
GRASP-HACCPを導入した経緯を教えてください
HACCP運用では記録管理は欠かせませんが、紙での記入は大変な作業になってしまいます。当社ではDXの推進も重要な取り組みでもありますので、記録管理のIT化でペーパーレス化し、現場での作業と管理の負担を軽減したいと考えていました。
30分掛かっていた記録作業がゼロに!
どういったものを記録していますか?
冷蔵庫・冷凍庫の温度、食品の温度は荷受け時の温度と加熱調理時の中心温度、あとは衛生管理記録で清掃や個人衛生を記録しています。
その中でも一番改善したかったのは何でしたか?
一番は冷蔵庫・冷凍庫の温度記録です。紙で管理していた時は、始業時と終業時の1日2回温度を記録していたのですが、その作業に1店舗で30分くらいはかかっていました。他の店舗も合わせると全社で相当な時間をこの作業に費やしていた事になります。GRASP-HACCP導入後は、その作業がゼロになったので、現場の負担は相当軽減できたと思います。
冷蔵庫・冷凍庫の温度記録作業時間
記録用紙手書き:30分/日×365日=182時間30分/年(1店舗)
GRASP-HACCP:0分
どうしてGRASP-HACCPだったのでしょうか?
GRASP-HACCPの導入前に色々な会社のシステムを試してみたのですが、冷蔵庫の温度記録や帳票記録など、どれも管理項目ごとの単体のシステムでした。管理項目ごとにシステムが違うと、アプリケーションやインターフェイスも違いますので使いにくく感じてしまいますし、覚える事も増えてしまいます。トラブル時のメーカーへのお問い合わせ先も違いますので、管理面の負担を考えると、一つのシステムで管理できるといいなと思っていました。GRASP-HACCPはHACCPで記録管理したい内容が一つのシステムで一元管理ができるので、管理がすごく楽で使いやすい点です。それとサラヤさんは石けん等薬剤の販売もしているので、衛生管理について詳しい点も大きかったです
管理面で良かった点があればお聞かせください。
現場で今日、今週、今月と「やることリスト」が一覧でまとまっていて、何をしなければいけないのか、何が未対応なのか、入力状況をリアルタイムで確認ができるのですごく便利です。アラート機能も手書きにはない機能ですので、食品温度の計測時に設定温度から逸脱しているとエラー表示で教えてくれて記入できなくなりますし、衛生管理記録では写真での確認もできるようになりました。さらに承認機能も料理長、支配人、本部とチェックの目も増やすことができるので、全体的に記録内容の精度が上がったと感じています。それと同時にペーパーレスについても、ひと月で約90枚もの紙の管理が無くなりましたので大満足です。
GRASP-HACCP導入前の紙の年間使用量
約90枚/月×12か月=約1,080枚(1店舗)
運用面で問題はありませんでしたか?
大きな問題もなく現場の方にもすぐに慣れてもらえました。最初は現場から本部によく使い方の電話をもらっていましたが、よくあるご質問をまとめ、社内のイントラネットから、それを見てもらうことで大体のことは現場で解決できるようになりました。食品温度の測定も主なメニューは本部で事前にメニュー登録して計測してもらっています。今では店舗独自のメニューは現場で入力し、運用できるようにまでなりました。紙の管理についても、以前は月末に帳票用紙に上司のハンコを貰いに行って、古い書類は破棄し、新しい書類をファイリングして、それを1年保管という作業をしていました。食材の棚卸作業など他の管理作業とタイミングが被る時もあり、大変な作業だったので、GRASP-HACCPに慣れた現場からは、紙の管理に戻るのは絶対に嫌だという声もあり好評です。
衛生面での改善に繋がりましたか?
当社では毎月各店舗の料理長と支配人が出席する「食の安全と信頼を得る委員会」という衛生の会議を開催しておりまして、その会議で内部監査での定量化された衛生チェックや記録管理の状況が公表されています。HACCP運用、GRASP-HACCPでの記録管理の徹底、内部監査、そして委員会での公表を通じて、全社の衛生意識のボトムアップができたと感じています。ですが、まだまだ店舗によって衛生意識のバラツキがあると感じていますので、人材流動で他店舗に移動しても問題がないよう、社員全員で清潔な状態を習慣化できるようにしていきたいと思っています。