導入事例

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小売

鮮℃ニッポンvol.15

コールドチェーンを通じて、産地と消費者の橋渡しを応援します。

三重を中心に地域密着の営業を展開する、スーパーマーケットの一号舘 セントラルシステムを活用した製造現場を訪問

株式会社 一号舘

セントラルシステムを活用して業務効率化と地域密着型のサービス向上を実現

  • 商品本部 オールデリカ部
    デリカセンター
    センター長 水井 啓太氏
  • 商品本部 オールデリカ部
    マネージャー 兼商品部 鮮魚担当
    係長 長島 一雄氏
  • 商品本部 食品商品部 
    惣菜・ベーカリー担当
    東 佳奈氏
 

※2025年12月時点

一号舘は、昭和33年の創業以来、地元三重県のお客様と地域社会とのつながりを大切にしながら歩んできました。現在では三重県を中心にスーパー「一号舘」やホームセンターなど計31店舗を展開、地域に根ざした経営を続けています。



セントラルシステムで、地域に選ばれる商品づくりを推進

季節性イベント商品の課題から高品質冷凍を検討

一号舘では、業界に先駆けて「セントラルシステム」を導入し、加工・開発・製造・配送・本社機能を一拠点に集約したセンター集約型体制を構築してきました。その中で、恵方巻きなど季節商品の効率的な供給を目的に冷凍運用の導入を検討しました。一方で、寿司に使う「生ネタ」へのこだわりから、冷凍による品質低下を懸念する声も現場にはありました。そこで液体急速凍結の技術に着目し、冷凍テストを重ねた結果、恵方巻きに使う鯛やぶりは、解凍後も味や品質に問題がないと確認できました。解凍には低温塩水を使用し、色味や風味を損なわないよう配慮しながら、当日効率よく製造する体制を整えています。また、クリスマスに販売するローストレッグについては、従来は国産鶏の仕入品を販売していたため、他社と比べ価格が高くなる傾向がありましたが、冷凍運用を取り入れたことで自社製造が可能になり、コストを抑えつつ、味や品質で選ばれる商品づくりが可能になりました。こうした冷凍技術の活用により、イベント直前の作業負担が大幅に軽減され、売り逃しの削減や数量管理、工程の平準化にもつながっています。生産体制の強化により、イベント商品の売上は徐々に増加しています。





インストア製造とセンター製造の両立による生産体制


当社はインストア( 店舗内製造) とセンター製造の役割を分け、双方の強みを活かした生産体制を整えています。センターからは1 日3 便で計画的に各店舗へ商品を配送し、鮮度が求められる刺身など一部商品は店舗内で加工することで、品質と効率の両立を図っています。センターの加工室には、シュットマン( 真空脱気包装機) とラピッドフリーザー( 液体急速凍結機) を導入しており、デリカ部門では、多い日で1 日7 0 0 パックの包装にも対応しています。加工・再加熱した商品は当日中に店舗へ届き、店舗では陳列や仕上げのみで販売できるため、インストア製造とセンター製造の両立による生産体制横断連携と冷凍保存活用で実現するコストと品質の両立一調理時間の短縮や作業の平準化、人手不足への対応にもつながっています。従来は昼前に並び始めていた惣菜品も、センター製造を活用することで開店時から充実した売り場を展開でき、購買機会の最大化につなげています。センターにはレストラン出身のシェフも在籍し、製造スケジュールを管理しながら冷凍保存を運用しています。再加熱やパック詰めには特別な技術が不要なため、誰でも一定の品質を維持した商品提供が可能で、いつでも変わらない美味しさをお客様に届けられる体制が整っています。




横断連携と冷凍保存活用で実現するコストと品質の両立


デリカ・精肉・鮮魚・青果の4 部門を「オールデリカ部」としてひとつの部署で運営し、部門横断で連携することで、効率的な商品供給体制を整えています。仕入れは青果、精肉、鮮魚部門を通じて管理しており、大量仕入れによるコスト削減を実現したことで、お客様へはよりお手頃な価格で商品を提供することが可能となりました。たとえば、さんまが豊漁だった際には、鮮魚部門がまとめて仕入れ、生鮮品として販売するだけでなく、一部は冷凍保存し、後日惣菜部門で加工・販売するなど、仕入れと製造を連携させた柔軟な商品展開が可能となっています。こうした仕組みにより、旬の素材を活かしながら、安くて美味しい商品の安定供給を実現しています。また、以前は冷凍に時間がかかることで品質劣化が懸念され、商品化が難しかったエビチリや麻婆豆腐、年末のみ提供していた海老天ぷらなども、現在の冷凍運用によって品質を維持したまま通年での販売や商品化が可能になりました。年間を通じてセンターで一括製造することで、味や品質のバラつきが減り、安定供給にもつながっています。




環境対応と商品力強化へ向けた今後の取り組み


シュットマンによる真空脱気包装により、トレイを使用しない商品展開も進めています。これにより、色味の劣化や酸化を抑えられるだけでなく、資材コスト削減や環境負荷の軽減にも寄与しています。今後こうした商品の拡充を図っていく予定です。一方、惣菜分野において、現時点ではセンター製造を十分に活かしきれていない部分もあります。今後は、旬の食材や、これまでであれば廃棄されていた魚のアラや端材肉、規格外の野菜などを活用し、煮魚などへの商品化を進めるとともに、冷凍技術をさらに活用することで、地産地消を大切にしながら、廃棄ロスの削減にも取り組んでいきたいと考えています。また、地元食材を活かした商品開発にも力を入れ、「出来立ての美味しさ」を提供し続けることで、地域の食文化を支え、日々の暮らしに寄り添う存在であり続けたいと考えています。



事業紹介



本社 株式会社 一号舘
本社所在 〒510-0886 三重県四日市市日永東三丁目4番1号
URL https://www.ichigokan.co.jp/

事業業態


一号舘


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