衛生管理ガイド

食品衛生Q&A

洗浄・殺菌

ジアノック(次亜塩素酸ナトリウム液):数日間使用する量を一度に薄めておいてもいいでしょうか?
次亜塩素酸ナトリウム液は保存状態によって効果持続に差はありますが、弊社では希釈液の場合、当日中の使用をお勧めしております。次亜塩素酸ナトリウムは、不純物の有無、高温、紫外線等々で分解され効果が低下していきます。希釈前の液に関しても、必ず蓋を閉め、冷暗所で保管していただきますよう、お願い致します。
シャボネット(手洗い用石けん液):液状と泡状の2つのタイプがありますが、どちらが効果的なのでしょうか?
泡状は手指から薬液がもれる心配はなく、手指の隅々まで行き渡らせる事ができます。しかし、液状だから泡状に劣るという訳ではなく、きちんと泡立てれば問題ありません。要は、泡状・液状に関わらず正しい手洗いを行う事が肝心になります。
濡れたままのまな板や調理器具にアルペットをスプレーして使用した場合、除菌効果はありますか?
アルペットは、発酵エタノールにグリセリン脂肪酸エステルを添加することによって、エタノールの除菌効果をさらに高めるように処方されていますので、少量の水分が残留している箇所に使用し、製剤が若干希釈されても除菌効果を保持できるようになっております。しかし、アルペットの除菌効果を最大に発揮させるためには、できるだけ清潔なフキン等で水分を除去してからご使用ください。やむを得ず水分の多い場所でのご使用の際は、噴霧量を増やしてください。

衛生管理

まな板を洗浄・漂白して保管しておくと、一晩でピンク色になる事があります。傷目に沿ってピンク色が入り込んで広がっていますが、どうすればよいのでしょうか?
セラチア菌が増殖して赤く着色したものと思われます。セラチア菌は、和名で「霊菌」とも呼ばれており、その由来は、台所で一夜にしてまな板などの調理器具が真っ赤になることから付けられたと聞いています。それは、セラチア菌の種類によっては、赤色の色素を産生する株があるからであり、この色素はまな板などのプラスチックの内部まで浸透するため、一度着色するとほとんど除去できません。包丁のキズ目に沿って着色しているということは、まさに、キズ目の中まで殺菌できていなかったことを示しています。決して、洗浄殺菌剤が原因で変色したわけではありません。新しいまな板に交換し、洗浄・殺菌を徹底してください。傷目に沿って縦・横・ななめにブラッシングして汚れをかき出すのがポイントです。
厚生労働省の新型インフルエンザガイドラインでは「マスクの着用、手洗い・うがい」が推奨されています。海外のガイドライン等ではうがいに触れられていないようですが、うがいの効果はどのようなものなのでしょうか?
のどの粘膜には多くの繊毛があり、1分間に約1000回振動する繊毛運動で粘液を外へ送り出し、のどから入ったウイルス等の異物を排除しています。しかし、気温が低く空気が乾燥すると、粘膜の表面が傷つき、繊毛運動が弱まるなどして、ウイルスが侵入しやすくなります。うがいは繊毛運動のようなのど本来が持つ防御機能を高めるとともに、物理的な洗浄効果や、さらにうがい薬を使えば化学的な殺菌効果によって口腔やのどを清潔にします。その結果、のどの粘膜の機能が回復して活性化され、「口腔」を介する感染の予防が期待できます。また、口臭の抑制も期待できます。うがいは呼吸器系感染症の予防のために日本では古くから習慣的に行われている対策のひとつです。うがいをした人としなかった人で風邪の罹患率に差があったとの、科学的な報告もあります。海外では習慣の違いなどによってあまり馴染みはありませんが、うがいにはこのような効果があるのです。
調理従事者がノロウイルスに感染した場合、就業制限について決まりはありますか?
調理従事者が食中毒菌・ウイルスに感染した時の対応方法について、感染症第3類(腸管出血性大腸菌O-157)の場合は、就業制限があります。ただし、ノロウイルスの場合、第5類に位置するので就業制限はありません。この場合は、ノロウイルスの対策として各企業にて自主的に就業基準を決めています。大量調理施設衛生管理マニュアル(平成20年6月18日改定)では、"下痢又は嘔吐等の症状がある調理従事者等については、直ちに医療機関を受診し、感染性疾患の有無を確認すること。ノロウイルスを原因とする感染性疾患による症状と診断された調理従事者等は、リアルタイムPCR法等の高感度の検便検査においてノロウイルスを保有していないことが確認されるまでの間、食品に直接触れる調理作業を控えるなど適切な処理をとることが望ましいこと。" と記載されています。
食材は冷蔵庫で保存しているので、安心していたのですが、冷蔵庫で保管しても増える食中毒菌があると聞きました。本当ですか?
本当です。エルシニア属菌は5℃以下でも増殖する低温細菌ですので、冷蔵庫で保存していても増殖します。普段は主に家畜などが保菌していますが、汚染された食肉や牛乳・乳製品、井戸水などを通じて人へと感染します。食肉などは冷蔵庫で保存をしていると、他の食品を汚染し二次汚染することがありますので、汚染しないようにしっかり容器に入れて保存するようにしてください。しかし、エルシニア属菌は熱に弱く、加熱調理で完全に予防することが出来ますので、肉類は十分に加熱調理し、調理後は早めに食べるようにしましょう。

食品表示

加工食品の品質表示について、責任を負うのは製造業者ですか、それとも販売業者ですか?
加工食品にあっては、原則として製造業者及び加工包装業者または輸入業者に表示義務があります。ただし、販売業者が製造業者、加工包装業者または輸入業者との合意等により製造業者等に代わって品質表示を行うこととなっている場合には、当該販売業者に表示義務があります。
消費期限と賞味期限の違いを教えてください。
消費期限とは、「定められた方法により保存した場合において、腐敗、変敗その他の品質の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限」です。製造後、製造日を含めおおむね5日以内に品質が急速に劣化する食品に表示されます。賞味期限とは、「定められた方法により保存した場合において、期待される品質の保持が十分に可能であると認められる期限」です。賞味期限については、定められた保存方法で保存している場合この期限をすぎたものでも、これらの品質が保持されていることがあり、すぐに食べられないということではありません。
対面販売で弁当、惣菜を販売している場合であって、繁忙時に備えてあらかじめ容器に入れている場合は、加工食品品質表示基準に基づく表示が必要なのですか?
繁忙時に備えてあらかじめその日の販売見込み量を容器に入れておくことは、客の注文に応じて容器に入れる範囲と考えられるので、加工食品品質表示基準に基づく表示の必要はありません。

行政情報

現在、質問はありません。


ピックアップ

Pick Up

  • 衛生サポート
  • GRASP
  • プロフェッショナル手洗い