感染予防清掃のポイント

Point1除菌・消毒効果を高める

「適切な」清掃ツール・薬剤を「正しく」使いましょう!

除菌・消毒剤を使う際は、正しい使用方法を事前に確認しましょう。たとえば希釈使用する次亜塩素酸ナトリウムなどの場合は、希釈の倍率を間違えると十分な効果を発揮しません。また、金属部分への使用は腐食やメッキはがれの原因になる可能性があるのでご注意ください。異なる洗剤を混ぜるのもNGなので、洗剤の詰め替えなど管理の徹底が必要です。

除菌・消毒剤

除菌・消毒前に「汚れや水分」を取り除きましょう!

除菌・消毒に役立つアルコール製剤や次亜塩素酸ナトリウム液は、対象物に汚れ(有機物など)が付着していると十分に効果を発揮しません。しっかり洗浄し、汚れを取り除いた上で使用することが重要。また、アルコール製剤は対象物に水分があると効果が十分に得られないので、ふき取るなどして完全に除去した上で使用しましょう。

汚れや水分

Point2適切に感染源を取り除く

清掃する対象ではなく「クロスにスプレー」する

対象物に付着する病原体をスプレーで飛散させてしまう可能性を考慮し、洗浄剤等は、まず、クロスにスプレー(または含浸)してから対象面を拭きましょう。

「汚染が少ない箇所」から清掃しましょう!

たとえばトイレの清掃では便器だけでなくドアノブやペーパーホルダー、洗面台など全体を清掃することが重要です。清掃や除菌を行う際は、汚染が少ないと思われる箇所から順に行いましょう。
※クロスは清掃箇所によって分けてしましょう。

クロスにスプレー
汚染が少ない箇所から清掃
清掃箇所
豆知識

除菌で「アンモニア臭」を抑制できる! アンモニアの発生

トイレのアンモニア臭は、ウレアーゼという酵素が尿素を加水分解することで発生します。アンモニアが発生することで、アルカリ性に変化し尿石が蓄積しやすくなります。ウレアーゼ産生菌を除菌すれば尿石の付着を防止でき、同時に悪臭の発生も抑制します。

アンモニア臭を抑制

清掃着を「衛生レベルに合わせて」使い分けましょう!

感染予防清掃のレベルは、ウイルスの流行状況や感染リスクによってさまざまです。ビルメンスタッフは重症化リスクが高いとされる高齢者が多い傾向にあるため、スタッフの安全のためにも適切な清掃スタイル(防護服・防護具)を選びましょう。過剰な防護服はコストや労力のムダにもなります。

個人防護服の目安
豆知識

トイレの便器内清掃時には、飛沫感染防止のため、フェイスシールドやゴーグルの着用がおすすめです。

フェイスシールド・ゴーグル

Point3ビル内の交差感染を防ぐ

マスクや手袋等は「使い捨て」ましょう!

感染予防清掃後は、マスクや手袋、使い捨ての防護服を表面に触れないように廃棄し、すぐに石けんや流水による手洗い(30秒)や手指消毒を行ってください。

マスクや手袋等は使い捨てる

清掃後の清掃用具は「消毒して保管」しましょう!

毎日使う清掃用具は、管理が不十分だと菌やウイルスの温床になるだけでなく、菌やウイルスを逆に広げてしまう拡散源にもなりかねません。使用後は必ず洗濯や殺菌を行い、乾燥させて保管し、清潔な状態を保つことが大切です。
また、使用するユニホームはこまめに洗濯しましょう。

清掃後の清掃用具は消毒して保管
豆知識

多くの人が触れる「高頻度接触部位」の清掃方法

多くの人が触れる高頻度接触部位を1日に1回以上(接触する頻度により回数を決定する)、界面活性剤含有の洗浄剤で汚れを取り、さらに清掃後に次亜塩素酸ナトリウム溶液もしくは消毒用エタノールなどで消毒を行いましょう。

高頻度接触部位の清掃方法