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福祉ナビ-栄養と食事

病態別食事のポイント

糖尿病

糖尿病ってどんな病気?

食事で摂った炭水化物は消化されてブドウ糖になります。人間は生きるためのエネルギー源としてブドウ糖が不可欠ですが、この糖が血液中に増えたままになってしまうのが糖尿病です。

血液中のブドウ糖は、膵臓で作られるインスリンというホルモンによって常に一定の濃度に調節されています。そのインスリンがなんらかの原因によって不足したり効かなくなると、血糖値が高くなります。

糖尿病の種類

1型糖尿病:全体の約5%
膵臓の細胞が破壊され、インスリンがでなくなるのが原因。若年者に多く、インスリン療法が必要。
2型糖尿病:全体の90%以上
遺伝的な要因・肥満・生活習慣の乱れなどによりインスリンの分泌不足・効力低下が起こることが原因。中高年に多く、食事・運動療法が効果的。生活習慣病の一つとされる。
特定の原因(遺伝子異常や他の疾患)によって起こるもの
妊娠をきっかけに起こるもの

自覚症状は体がだるい、疲れやすい、のどが渇く、お腹がすぐすく、尿量がふえるなど。合併症は網膜症、腎症、神経障害の三大合併症や動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞、感染症など。

糖尿病で最も恐ろしいのは合併症です。糖尿病の治療の目的は、合併症を予防することにあります。

糖尿病の治療

1.食事療法 2.運動療法 3.薬物療法
どんな治療をしている人でも、最も大切なのは食事療法です。

食事療法のポイント

糖尿病食は「病人食」ではなく「健康食」です。特別食べてはいけない物、または、これを食べたら良いという食べ物もありません。一日に決められたエネルギーの中で栄養バランスのとれた食事をするのが、糖尿病の食事療法の基本です。

1.食事の量について

  • 医師に指示された摂取エネルギー量を必ず守りましょう
  • 常に腹八分を心がけ、残す勇気をもちましょう

2.食事の質について

  • なるべく多くの種類の食品を摂るようにし、バランスよい食事を心がけましょう
  • 健康食品に頼るのはやめましょう
  • アルコール・お菓子などの嗜好品は控えましょう

3.食事の摂り方

  • 欠食をせず、毎日三食(朝・昼・夕)きちんと摂りましょう
  • 毎日なるべく同じ時間に食べましょう
  • よく噛んでゆっくり食べるようにしましょう

この3つのポイントをおさえ、誰でも簡単にバランスのよい献立がたてられるように考えられたテキストが「食品交換表」です。

日本糖尿病学会編「糖尿病食事療法のための食品交換表」とは

食品を、主に含まれている栄養素別に6つのグループに分け、1単位=80kcalにあたる重量を表示してあります。同じ表の食品は含まれている栄養素がほぼ同じになるようにしてあるので、表を活用することで、面倒なエネルギー計算をしなくても、適正エネルギーでバランスのよい献立をたてることができます。

肥満がある場合は、まず適正体重に戻し、医師からの指示カロリーを守って、その体重を維持していきましょう。

適正体重の求め方 適正体重=身長(m)×身長(m)×22

エネルギーを抑えるコツ

低エネルギーの食品で、料理のボリュームを増やして、満足度アップ

積極的に摂りたい低エネルギー食品

食物繊維の豊富な食品

食物繊維は血糖の急激な上昇を抑えたり、余分なコレステロールを排泄する働きがあります。

食物繊維の多い食品は、豆類、野菜、果物、きのこ類、海藻類、いも類

食物繊維の多い食品は、固いものや、高齢者には飲み込みにくいものが多いので、柔らかくなるまでゆっくり煮るなど、ひと工夫して食べやすくしましょう。

ビタミン・ミネラルの豊富な食品(野菜など)

食事の量を制限すると微量栄養素が不足しがちになります。
野菜は1日350gを目標に摂るようにしましょう。

ちょっとの工夫で油を控えてエネルギー大幅ダウン

少量でエネルギーが高く、計量しにくい油はエネルギーの摂りすぎの原因になります。

  • 油を使わない調理法で(×揚げる・炒める⇒○ゆでる・蒸す・煮る)
    おすすめ⇒網焼き・ホイル焼き
  • 油を使わない調理器具で(フッ素加工のフライパン・電子レンジ)
  • マヨネーズ、ドレッシングは控えめに
  • 揚げ物を控え、食べるときは衣をのぞく

薄味を心がけて

味付けが濃いと、どうしてもご飯の量が増えがちです。調味料のエネルギーも無視できません。高血圧などの他の生活習慣病を予防するためにも、薄味を心がけましょう。

低カロリー甘味料を利用して満足感を

砂糖は血糖値に影響しやすいので控えますが、それでも甘味が欲しいときは低カロリー甘味料をかしこく利用しましょう。