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専門家コラム

小暮先生の現場の目

第5回:HACCP制度化 できることから始めよう!

法改正され、いよいよHACCPが制度化

6月13日、「HACCP制度化」を含む食品衛生法等の一部を改正する法律が公布された。これにより、国内すべての食品等事業者に対して、HACCPの導入が求められることになる。(規模、業種によっては弾力的な運用が可能。)今回のHACCP制度化には、日本の食品を海外に輸出するための産業振興の目的と、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えて、食品の国際的な衛生管理手法であるHACCPを取入れる目的がある。
既に海外に食品を輸出している企業では、FSSC22000やSQFといった海外の認証を受け、米国の食品安全強化法に対する衛生対策の強化にも取り組んでいる。日本でも日本食品安全マネジメント協会(JFSM)がJFS規格を定め、日本発の認証機関として承認を受け、日本の食品企業の国際化を高めて、輸出可能な企業を増やすよう産業振興を進めている。
一方、厚生労働省では、ホームページでHACCP導入のための参考情報や各食品団体がHACCPの考えを取入れて作成した手引書を公開して、中小の製造業や飲食店でもHACCPを導入するよう啓発している。

何をどのようにすれば良いのか?

しかし、HACCPの制度化と言われても、飲食店の現場からは何をどのようにしたら良いのか?さっぱり解らず当惑しているのではないだろうか?「さて、どうしようか?」と迷われている方は、試しに、平成29年10月に公開された日本食品衛生協会作成の「HACCPハサップ の考え方に基づく衛生管理のための手引書」を見てみよう!

実施することは、次の3つしか書かれていない。

  1. 1

    衛生管理計画の策定
  2. 2

    計画に基づく実施
  3. 3

    確認・記録

である。

衛生管理計画の内容は、表のとおりであり、一般的衛生管理については、皆さんが今までやってきたことと同じである。新たな事項としては、重要管理のポイントの「メニューの書き出し」と「分類分け」とチェック方法を決め、実施後の「確認と記録を行う」ことである。特に難しくてどうにもならないじゃないか、というような事項は見当たらない。手引書にも、はっきりとこう書いてある。『これまでとは全く異なる対応ではありません。計画や記録により、衛生管理を「見える化」することです』と。

一般的衛生管理のポイント
原材料の受入の確認 原材料の取り扱い
冷蔵・冷凍庫の温度確認
1 交差汚染・二次汚染の防止
2 器具等の洗浄・消毒・殺菌
3 トイレの洗浄・消毒
1 従業員の健康管理・衛生的作業着の着用
2 衛生的な手洗い実施
重要管理のポイント
調理方法に応じ、メニューを3つのグループに分類し、それぞれチェック方法を決めます

メニューを整理するだけでもHACCPの第一歩!

手引書には、一般的衛生管理について解りやすく解説されているほか、別紙として衛生管理計画、重要管理のポイント、一般的衛生管理の実施記録などが添付されている。「難しそう」とあきらめずに、まずはよく読んで、自分の店の衛生管理計画を作成することから始めてみよう!メニューを書き出して整理するだけでも、HACCPの大切な一歩である。
保健所でも、営業許可の更新時などに、これらの手引書を参考とした衛生管理計画の実施と記録を確認して、HACCP制度化を進めていく方針である。まずは最初の一歩からトライするとともに、不明な点は保健所や各団体などに相談してみよう!