Home > 感染と予防Web > 感染症情報 > 子どもに関する感染症 > 手足口病
手足口病はその名の通り、手と足と口に発疹が出る病気です。手のひら、指、足底、足背や口唇の内側、口腔粘膜に、水疱のある発疹が出現します。径は2~3mmで、水疱瘡の発疹と比べると小型で固い感じのことが多く、出現する部位でも区別できます。時に、発熱を伴うことがあります。
春から秋にかけて流行がみられ、東南アジアや中国ではしばしば3月、4月に大きな流行が起こります。患者のほとんどは小児で、5歳未満の小児で80%を占めます。潜伏期間は3~5日といわれています。
病原体はウイルスで、エンテロウイルス属であるコクサッキーA16型、エンテロウイルス71型、コクサッキーA10型など、複数の種類が存在します。ヒトからヒトへは、患者の鼻汁・唾液などに触れることにより感染します。
また、糞便中や水疱内にもウイルスが存在し、そこからも感染します。便からのウイルス排泄は、数週間続くこともあります。
エンテロとは、腸管を意味します。エンテロウイルス属は主に腸管で増殖するウイルスで、よく知られているのはポリオウイルスでしょう。ポリオは、下肢などが麻痺する恐ろしい病気で、1960年代前半には日本でも年間5,000人を超える流行がありましたが、ポリオワクチンの普及により制御されました。
ポリオウイルスも、手足口病の原因となるコクサッキーウイルスやエンテロウイルスも同じ仲間なので、ポリオは夏に流行しました。
予防法は、手をよく洗うことですが、手足口病は通常、特別な治療も必要とせず自然に治ります。発熱がある場合でも、通常は数日で軽快します。
しかし、元気がない、頭痛、吐き気、高熱が続くなどの場合には、頻度はそんなに高くはありませんが、髄膜炎や脳炎への注意が必要です。そのような場合には、病院を受診しましょう。