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エンテロウイルス属が原因となる夏季の流行性疾患は、このほかにもあります。
その一つであるヘルパンギーナは、発熱し、口腔粘膜に水疱性の発疹が出ます。手足口病と異なり、発疹は口唇よりも喉の粘膜によく出現します。好発年齢は1歳代が最も多く、次いで2、3、4歳代の順です。口腔内の発疹は痛みを伴い、この病気に罹った子どもたちは不機嫌となり、食欲が低下し、脱水症を合併することもありますが、一般に予後は良好で数日以内に治ることがほとんどです。
ヘルパンギーナの原因ウイルスとしてはコクサッキーA型ウイルスが最も多く、2、3、4、5、6、10型などの血清型が分離されます。コクサッキーB型ウイルス、エコーウイルスなども原因となります。
手足口病、ヘルパンギーナは、学校保健法による明確な登校停止基準はありません。欠席者が増えて授業などに支障を来しそうな場合、あるいは流行の大きさや合併症の発生などから保護者の間で不安が多い場合などに、「学校長が学校医と相談をして第三種学校伝染病としての扱いをすることがあり得る病気」と解釈されています。
エンテロウイルス属感染症では、主症状から回復した後もウイルスが長期にわたって便から排泄されることがあります。これは、急性期のみの登校登園停止を行って学校・幼稚園・保育園での流行阻止を狙っても、その効果があまり期待できない、ということを意味します。幸い現状では、手足口病、ヘルパンギーナの大部分は軽症疾患ですので、登校登園は、流行阻止を目的とするよりも、本人の病気療養という本来の目的に則って決定されればよいと思われます。