製品導入事例

介護度が高い方の低栄養予防や、現状維持の助けに

社会福祉法人 和合福祉会 特別養護老人ホーム 和合ハイツ

  • 所在地:〒930-2233
    富山県富山市布目1966-1
  • TEL:076-435-3336
  • 入居:80床
  • ショートステイ:11床
  • デイサービス:定員40名
  • 平成2年4月 開設日

今回インタビューさせていただいた方

管理栄養士
栂野様
管理栄養士
佐伯様

導入製品

たんぱく質補助食品
プロテインの匠

毎日の食事に混ぜるだけで、タンパク質、ビタミン、ミネラルが補給できる補助食品。ダマにならずサッと分散し、お料理の風味を変えません。

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低栄養予防に対する取り組み

安全で食べやすい食事を目指す

当施設は介護度が4、5の方が多く、嚥下障害をお持ちの方や寝たきりでほとんどの時間を居室で過ごされている方も多くいらっしゃいます。そのような方でも安全でおいしくお召し上がりいただける食事形態や食事量を提供していきたいと思っています。

施設のお食事の工夫について教えてください。

提供している食事形態としては普通食、一口大食、粗きざみ食、極刻み食、ミキサー食の5種類です。ミキサー食はゲル化剤で固めたり、豆乳や生クリーム等を使い、嚥下しやすく食べやすい食事形態を目指しています。また、食事量の調整として「ハーフ食」を用意しています。ハーフ食は、3食(朝・昼・夕)の主食・主菜・副菜をすべて半量にして提供しています。ただし、間食は半量にせず全量を提供しています。



取材に伺った日の献立は 選択食A:そうめん・選択食B:冷やし中華、炒り豆腐、果物。 ミキサー食のメインとなるものはゲル化剤で固め、食べやすいよう工夫がされています。 主菜が選べる選択食は月3回実施されています。

ハーフ食を導入されたきっかけを教えてください。

ケアプラン制度が始まり、個別対応も必要となってきました。さらに入所されている方の年齢が上がり、介護度の高い方(介護度4や5)が多く入所されるようになりました。介護度が高い方は咀嚼や嚥下に障害をお持ちで様々なリスクがあります。体力が無い中、長時間座位を保持し食べていただくことはご本人様にとってとても負担になるので、安全で時間がかからず、栄養を取れるようにハーフ食を導入しました。現在、極刻み食とミキサー食の方10名にハーフ食を提供しています。

低栄養予防の取り組みについて教えてください。

ハーフ食ではエネルギーやたんぱく質、その他栄養素が不足するので、食事に『プロテインの匠』を添加したり、市販のソフトゼリーや経口の濃厚流動食を付加したりと栄養を補う工夫をしています。

『プロテインの匠』はハーフ食をお召し上がりになっている方全員に添加しているわけではなく、ハーフ食を摂取するのが大変な方や食事量にムラのある方に添加しています。添加の判断はカンファレンス時であったり、担当職員からの直接の相談であったりとケースバイケースですが、基本的には現状の維持を目的に、また低栄養の予防や褥瘡予防を目的に栄養士とフロアースタッフみんなで相談し添加の有無を決定しています。 具体的には厨房にて朝食と昼食のお味噌汁にスプーン1杯程度を添加しています。基本的には汁物へ添加していますが、今日のように麺類の時はかけ汁に『プロテインの匠』を入れる場合もあります。

プロテインの匠の使用感についてお聞かせください。

知人の栄養士の先生とたんぱく質補助食品についてお話をしているときに、その栄養士の先生が実際に施設で『プロテインの匠』を使っておられ、良いと教えて頂いたのが知ったきっかけです。
実際にサンプルを使用してみたところ、厨房のスタッフから今まで使用していたものよりも溶けやすく使い勝手が良いと意見がありました。また、たんぱく質だけでなくビタミンやミネラルも配合していることから『プロテインの匠』を採用しました。
栄養成分がバランス良く含まれているところはもちろんですが、溶けやすいことが一番気に入っています。また、『プロテインの匠』が食事に影響を与えることは全くなく、食事摂取量が低下することもありません。ハーフ食をお召し上がりの方はもともと摂取量が少ないため、食事の量を変えずにたんぱく質やその他の栄養が補給できるところも良いと感じています。
ハーフ食をお召し上がりの方は介護度が高く、現状を維持することがとても大変です。しかし、プロテインの匠入りハーフ食を1年ほど提供している方の体重が維持出来ており、これはとても嬉しいことです。


食べる楽しみを感じていただく

「最後まで経口摂取」が当施設の基本的な考えです。胃ろうであってもご本人様に食べたい意欲があれば一口でも、ひとなめでも口から食べでいただき、食を楽しんでもらうことがスタッフ一同の思いです。

献立を立てる際に工夫していることをお聞かせ下さい。

食べることの喜びや季節感を味わっていただきたく、地域の行事、旬のもの、富山ならではの食材を大事にしています。高齢者の方は昔ながらの献立や行事を覚えていらっしゃって、例えば富山市は6月1日に無病息災を願い「朔日饅頭(ついたちまんじゅう)」を食べる風習があるので、6月1日は必ずお饅頭をおやつに提供しています。
施設内にいると季節を感じ取りにくいので、栄養のバランスももちろん大切ですが、旬を感じ取れるお野菜や魚をできる限り取り入れるよう意識して献立を立てるようにしています。

今後の課題は?

個別対応の時代になり、100%は難しいのですが、個々に対応出来るものはできる限り対応したいと思っています。旬のものを取り入れ、四季を感じられるような献立作りを今後もがんばります。

編集後記

天候が大荒れの日に訪問したのですが、施設に一歩足を踏み入れると外とはまるで別世界。梅雨をイメージし、天井から素敵にデコレーションされた雨傘が何本も吊り下げられ、また壁の一面には折鶴が何十羽と飾られ、施設全体がとても温かな雰囲気に包まれていました。栂野先生や佐伯先生、スタッフ様の利用者様への想いが施設全体に現れているように感じました。
胃ろうを造って施設へ戻って来られた入所者さんに経口移行訓練を行い、最終的には胃ろうを使用せず3食とも経口摂取へ移行できた事例もあり、出来る限り口から食べていただきたいとの思いや工夫がとても伝わりました。「食を通じて楽しみを感じていただく」本当にその通りだと思います。食は昔を思い出し、そして食べることによって幸福感を味わうこともできます。食の大切さを今後も伝えて行きたいと思いました。
栂野先生、佐伯先生お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
(訪問月:2011年7月)