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感染症Q&A

疥癬

虫眼鏡で見ると、疥癬虫が見えますか。

普通は見えません。黒い点として認識することはできますが、疥癬虫かどうかははっきりわかりません。トレーニングした皮膚科医はルーペで疥癬トンネルをみつけることにより診断することができます。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

疥癬と「ノミ、ダニ」の初期症状は似ていますか。

ノミによる皮膚炎は主として両下腿を中心に四肢に水疱、丘疹が散在し、疥癬との鑑別は比較的容易です。

一方、ダニによる発疹は特にワクモ、トリサシダニ、ツメダニによる場合は初期の疥癬の皮疹と鑑別困難であることが多いのです。しかし、この場合も数週間経過を追いますと、疥癬の場合には疥癬トンネルが出現してきますのではっきりしてきます。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

疥癬と白癬の見分け方を教えてください。

疥癬はダニの一種である疥癬虫(ヒゼンダニともいう)による皮膚の感染症です。疥癬虫の大きさは雌の成虫で0.4mmと小さいため肉眼では確認できません。疥癬虫は皮膚の表面および皮膚の一番外側にある角層のなかで一生を過ごします。

疥癬の臨床症状として、(1)夜間の瘙痒、(2)流行、(3)知らぬ間の発症、(4)特徴的な発疹とその分布、があげられます。

  • 夜間の瘙痒・・・・・・夜間にひどい瘙痒感をきたす皮膚疾患は珍しくありませんが、疥癬の場合は夜中に目が覚めてしまうほどひどいことが多いのです。
  • 流行・・・・・・疥癬は直接接触で伝染しますので、家族や介護する人等も発症することが珍しくありません。
  • 知らぬ間の発症・・・・・・疥癬はある日突然発症することはありません。むしろ、ゆっくりと発疹とかゆみが出てくるため、患者自身もいつ発症したかが、正確にはよくわからないことが多いのです。
  • 特徴的な発疹とその分布・・・・・・疥癬の発疹には特異疹と非特異疹があります。特異疹とは疥癬だけに認められる発疹で、疥癬トンネルがこれにあたります。疥癬トンネルは、手、手首、肘、アキレス腱部などによくみられます。一方、非特異疹は紅色小丘疹が基本で、ほかに小結節、鱗屑、小水疱などがあります。これらの皮疹が混在し、しかも融合傾向を示さないことも大きな特徴です。

疥癬の鑑別疾患として白癬、ノミ、ダニ等による皮疹があります。白癬は真菌の一種である皮膚糸状菌による皮膚の感染症で(1)足白癬、(2)体部白癬、(3)股部白癬、(4)爪白癬などの病型があります。

一般に疥癬では皮疹は融合傾向を示さず、また疥癬トンネルが存在します。一方、白癬の場合は融合傾向を示し、疥癬トンネルは存在しません。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

高齢者はよくかゆみを訴えられます。内科や外科の医師に薬を出してもらう場合が多く、なかなか治りません。感染する皮膚病と感染しない皮膚病の違いを教えてください。

感染するかしないか、予後はどうか等については、診断が確定して初めて判明します。そのためには疥癬に限らず、大半の皮膚病に精通した医師を受診しなければなりません。やはり十分トレーニングを積んだ皮膚科専門医の診察を受けることが最適と考えます。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

疥癬は元気な人にもうつりますか。また、どういう対策をしたらよいかを具体的に教えてください。

元気な人にもうつります。

普通の疥癬の場合は皮膚と皮膚を接触させることによりうつりますので、長袖の服にビニールやゴムの手袋(軍手はだめ)を使用すべきです。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

疥癬の患者の清拭、入浴介助等で直接接触するとき、どんなことに気をつけるべきですか。タオル、衣類はどうしたらよいですか。

長袖にビニール手袋またはゴム手袋を使用して仕事をしてください。直接接触しなければうつりません。タオルや衣類はビニール手袋をした手でビニール袋に入れ、洗濯機に移してから普通に洗濯すれば大丈夫です。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

疥癬の利用者の入浴介護のとき、予防着としてエプロン(袖なし)を着用していますが、エプロンで覆われていない部分から疥癬虫(ヒゼンダニ)は入り込まないのでしょうか。

疥癬は、皮膚の接触によって感染します。入浴介護は、利用者を抱きかかえたりする際に濃厚接触がありますので、袖なしのエプロンではなく、長袖のエプロンと手袋を着用し、皮膚の露出を最低限に抑えたほうがよいでしょう。長袖エプロン、手袋はディスポーザブルのものにします。もし、再利用する場合は、介護後、ビニール袋へ入れて持ち帰り、通常の洗濯を行ない、天日干しするか、乾燥機やアイロンなどで十分に熱を加えます(疥癬虫は熱に弱く、「50℃・10分間」で死滅します)。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

疥癬患者を介護した際に使用した予防衣や手袋を自宅で洗濯してよいですか。

洗濯してかまいません。その予防衣や手袋をビニール袋に入れて持ち帰り、普通に洗濯しさえすれば、付着した疥癬虫は死滅します。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

疥癬であることが後日わかった場合、サービスに入っていたヘルパーへの対応はどうすればよいでしょうか。

そのヘルパーに発疹が生じたり、かゆみが出てきたときはすぐに皮膚科を受診すべきです。また、そのようなときは仕事をする際に長袖に手袋をつけて利用者や同僚と直接接触しないよう心がける必要があります。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

疥癬の検査結果はどれくらいで出るのですか。

皮膚科医は患者を診察し、疥癬トンネルがあればその盲端を、なければ小結節や小水疱、丘疹を使い慣れた器具を用いて一部採取します。それを水酸化カリウム液で5~15分くらいかけて溶かしてから、光学顕微鏡で虫体、虫卵の有無を確認します。検鏡は数分以内に終わります。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

皮膚科の医院や病院には、どういうときに行くべきですか。

疥癬の場合、患者の家族や身の周りの人たち(介護者、友人等)にも発疹やかゆみが出てくることが多いので、そのようなときはすぐに皮膚科専門医のいる医療機関を受診すべきでしょう。

また、疥癬に限らず1~2週間以内に治らない皮膚病は皮膚科専門医に診てもらう方がよいと思います。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

疥癬と診断された利用者が治療を終え、医師からの了解も得られた場合、感染の心配は本当にないのでしょうか。

原則的にはありません。ただ、治療した際、軟膏を塗り残した皮膚が少しでもあった場合はいったん皮疹が消失したように見えても、そこからまた疥癬虫が増殖してくることがあります。ですから、新たに発疹やかゆみが出てきたならば、すぐに皮膚科医を受診してください。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

疥癬の治療が終わった利用者が冬場に皮膚が乾燥してきたのか、かゆいといってきて「ドキッ」とすることがあります。治療後も定期的な検診が必要ではないでしょうか?

発疹やかゆみがあるならば、皮膚科医を受診したほうがよいでしょう。治療後の定期的な検診については、担当の皮膚科の医師の方針に従ってください。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規

担当の利用者がある病院で疥癬と診断され、別の病院では疥癬ではないと診断されました。どう対応すればよろしいでしょうか。

まず診断を確定すべきです。2人の医師に率直に相談したうえで、正しい診断を下してもらう必要があります。ただ疥癬の場合、特異疹が出現する前の段階では疥癬の疑いとか別の診断になっていることは医学的にもやむをえないことです。したがって、そういう例では当初は疥癬と同じように対応するべきでしょう。具体的には入浴介助等利用者に直接接触するときは長袖に手袋を使用する必要があります。ベッドメイキングは普通の利用者の場合と全く同じ扱いでよいと思います。消毒の必要はありません。

*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規